初めてパソコンを購入される方にはよく考えてからでないとあまりお勧め出来ませんが、これから買い換えようかという方は参考にしてみて下さい。また、パソコン本体だけでなく、周辺機器でも同様の事が言えます。
パソコンの価格推移
パソコン及びその周辺機器はモデルチェンジがひんぱんにあります。夏冬のボーナス商戦に合わせて行われますし、その間にも新CPUや新OSの登場に合わせてモデルチェンジがあります。また、周辺機器も機能追加や容量、速度の増加で頻雑に新製品が登場します。
これらの新製品は出たては高く、定価からの値引きもあまりしてくれません。しかし、週単位や月単位で段々と価格が下がってきます。強力な競合機種が出たり次のモデルの発表が近くなるとさらに値段が下がります。価格変動は旬のある魚にも似て初物は高価です。そのうち値がこなれてきます。
初物好きな方は別ですが、コストパフォーマンスが悪く、ハードウェアにバグのある可能性の多い初回ロットは私自身は手を出さない様にしています。さて、次のモデルが発売されても、しばらくの間は流通、小売りには前モデルの在庫が残っています。こうなると、在庫処分のためにさらなる価格低下が見込めます。こういったモデルを型落ちと言います。最近の様にモデルチェンジサイクルが短くなると次のモデルとそれ程変わらないスペックなのにお買い得な思わぬ掘り出し物があります。しかし、スペックを見抜く目と知識が無ければ新製品を選んだ方が無難でしょう。
まずはカタログ収集
モデルチェンジする度に高機能、低価格化するのがパソコンの世界の通例です。また、アプリケーションソフトウェアがプリインストールないしは添付されている機種では、そのソフトのバージョンが上がっています。型落ちモデルを狙うためにはどこが前モデルと変わったのかをチェックしないといけません。そのためには、普段からあたりを付けたメーカーのカタログ収集が大事です。少しかさばるかもしれませんが、捨てずに取っておきます。
広告やパソコン雑誌のレビューだけでは本当の事は解りません。その昔にはモデルチェンジごとに雑誌に詳しい解説やレビューが載っていましたが、最近の様にモデルチェンジサイクルが早くなり、メーカー数が増えると、雑誌も追いきれず、カタログの写しとベンチマークに簡単な使用記程度のものしか載っていません。それに比べると、メーカーカタログには広告に謳っているセールスポイント以外の細かなスペックが載っています。これを比較する事で違いが良く判ります。
モデルチェンジの種類
モデルチェンジにも種類があります。丸ごと新しいマザーボードに変わる場合と単にCPU等を入れ替えただけの場合です。今までに無い機能がサポートされたり、クロックのみでないCPUの種類やメモリの種類が変わっている場合はマザーボードが変わっていると考えていいでしょう。また、筐体ががらっと変わっている場合にもマザーボードも変化している可能性があります。しかし、商戦に合わせてCPUクロックやプリインストールソフト、そして定価が変わっているだけの場合もあります。このあたりは新モデルと旧モデルの諸元をじっくり見比べてみましょう。自分で後から同スペックに拡張するとどの位の価格差になるのかも一つの目安になります。
展示処分品の種類
型落ちといっても大きく2種類に分けられます。店頭展示品の処分と箱入りのままの在庫処分です。店頭展示品はパソコン本体と周辺機器とでは全く別です。つまり、展示中に電源が入れてあり、ユーザが触れる様になっている本体等と、ケースの中に展示してあり、電源を入れてない物とは別に考えるべきです。メーカーが販売店にモックアップや空のケースを配布してない周辺機器の場合は商品そのものが展示してあります。これらは型は古くても機器そのものは傷んでません。しかし、店頭デモしていたり、自由に使える様になっていた機器はそれなりの汚れや傷みがあると考えるべきでしょう。この点ではプリンタ、スキャナ等はスペックさえ納得できれば展示機がお買い得です。
箱入りの種類
箱入りの場合には新品保証書付きのものと保証書に判子が既に入っており保証期間の短いものや未開封ながら保証書の無い中古品扱いのもの等があります。これらは通ってくるルートが異なります。出来れば新品保証書付きが安心ですが、価格次第では他のものも一考の価値はあります。
新品保証書付きの未開封新品は、販社や流通に在庫していたものやメーカーに在庫していたものです。モデルの発売時期と価格以外は現行品と変わりません。保証書に判子が押してある物は、台数をまとめると販売店に入る販売報奨金(一時期よりは少なくなった)目当ての新古品や金融流れという事も考えられます。しかし、品物自体はそれ程傷んでないでしょう。
未開封なのに保証書無しで中古品扱いというのは、メーカーもしくは販社が保証にかかるコストを差し引いた上で販売店に安く卸していると考えられます。また、法人向けの流通を持っているところでは旧モデルもある程度の期間は箱入りで持っている事があり、これがある時流通に乗ることもあります。
また、販社によりメモリ、OS等を新たに添付したものもあります。例えば、OSがバージョンアップして型落ちになった場合、暫くの間はメーカー側の無償バージョンアップで新OSのCD-ROM送付をしてくれますが、締め切りを過ぎると無償では出来なくなります。そうなるとますます商品価値が下がるので、販社や販売店で新OSを添付する事により付加価値を高める訳です。
この他に再生品というのがありますが、これは初期不良の返品や店頭展示して傷んだものをメーカーで修理したものです。大まかには中古品と捉えれば良いでしょう。
価格低下と買い時
発売時からゆるやかに下がってきた価格は、新モデルが発表になると例え出荷前でも一段下がります。つまり、新モデル発表と同時に型落ちになります。その後、新モデルが市場に出回ってもまだ旧モデルの在庫があります。こうなると価格は新モデルのスペックと価格相場に合わせて下がります。また、メーカー、販社共に旧モデルは仕切価格を下げて市場に出します。その後も販売店で売れ残るとさらなる値引きをしますが、この時点ではシリーズ中の人気機種から品切れを起こしてきます。自分の狙っているモデルが品切れにならないうちに購入しないと買い損なう危険があります。また、新品中心のお店と型落ちやアウトレットに強いお店があります。
新品中心のお店では展示品以外の型落ちは早々に無くなる事もあります。それが、アウトレットに強いお店だと、法人向けの旧商品の在庫等を集めてきたりしてお買い得品を絶やさない様にしています。また、ばりばりのニューモデルが大手の店と裏通りの店であまり大きな価格差が無いのに比べて、型落ち品の場合は通ってくるルートの違いなどからお店によって価格差が結構あります。この辺りは足と時間を使って調べるのがよろしいでしょう。
狙い目のメーカー
パソコンビジネスは絶えざる技術革新と価格低下で非常に厳しい物になっています。スペックの割に価格が安いのはなんといっても倒産したメーカーですが、保証も無いジャンク扱いになりますので、その覚悟がある方しか手を出さない方が賢明です。次にお買い得なのは、時流にのってパソコンビジネスに手を出し、OEM品に自社ブランドを付けていたものの、市場の変化により撤退するメーカーです。この場合、メーカー本体がしっかりとして他の事業で利益を出しているならば、保証無しという事は避けられます。
パソコン事業から撤退しないメーカーでも、限定品同然のモデルしか出してないメーカーよりは、市場に品物が常にあるメーカーの方が型落ちになるまで市場在庫が多くあります。
最後に
この文章はあくまで私の個人的観測に基づくモノで、これから先もこの通りであるとは限りません。また、買い時と思って購入した後で、品切れをおこしていた製品がさらに底値でどこからか出回る場合も無いわけではありません。
その場合には、いい勉強をしたと思ってあきらめて下さい。